カウンセリング

ジュラシックパークより

年始に「ジュラシックパーク(マイクル・クライトン著)」を読んでいました。
スピルバーグによる映画はとても有名ですが、原作を読んだことのある人はあまり多くないのではないかと思います。
物語の中で、子どもが恐竜に夢中になるのは、恐竜は「親」の象徴であり、強力な力を持ち畏怖の対象である親への憧れである、という説明があります。精神医学者で児童心理学者のジョン・E・シャワルターの引用なのだそうです。
心理学ではこのように、パッと見えているものの裏側に「これはこういう意味なのかもしれない」と、心のありようを仮説立てることがよくあります。
面前の恐竜の化石から当時の姿や生態を押し測ることに似ているかもしれません。
それは例えば、不登校やひきこもりの理解にも応用されます。不登校という状態の裏側に、自己効力感の低さ、友達関係の躓き、親子間の問題の現れなどその人なりのさまざまな意味があり、それを理解しながら対応を考えていきます。
「甘え」や「怠け」以外の理由がある場合は、少なくありません。
不登校に限らず、心理カウンセリングを通してそんな悩みを抱えている方の心のありようや、そこへの支援を考えていけたらと思っております。

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