カウンセリング

富岳風穴

先日、河口湖近くの富岳風穴に行ってきました。気温の高い日でしたが、風穴(富士山噴火でできた穴)へと降りる階段の途中から一瞬で気温が下がり、まるで別世界でした。昔は天然の冷蔵庫としても使われていたそうです。

カウンセリングで、とりわけセラピーや心理療法では、面接を進める中で同じような別世界を発見することがあります。

私が以前の職場で出会ったあるクライエントさん(相談主。個人情報保護のため状況を改変しています)は、「人に話しかけるのは得意で友達はすぐできるけど、関係が続かず、半年も経つと相手の嫌なところが見えて疎遠になってしまう。私は人付き合いが下手なのか」と悩んでいました。

あるとき、「珍しく両親が喧嘩になった」という話題のなかで、カウンセラーから「両親の夫婦関係」について話題を向けると、「実は、両親は表面的には仲がいいが、母は父に支配されていてものが言えない」と語られました。そこからいくつかの理解を重ねてそのクライエントさんが気づいたのは「親しい関係が長く続くと相手の主張が強くなり支配されてしまわないかという心配がある」、「だから友達と長く続かないのかも」ということでした。

続かなくなる友達関係について、自分のコミュニケーションの取り方がおかしいのではないか、変な人にばかり興味を持ってしまうタチなのか、と考えていたクライエントに、洞穴に入ったような別世界の視点が生まれたのです。そしてそのカウンセリング(セラピー)は新たな理解を持って進展していきました。

 

スクールカウンセリングの中で治療的なセラピーを行うということはあまりありませんが、それでも相談の中で今までになかった気づきを得て、悩みへの新たな対応が生まれることがあります。

今までのやり方でどうにもうまくいかない…というときには、カウンセリングが新たな発見をもたらすかもしれません。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

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