心理学

令和4年相談室だよりNo.5を発行しました

東京教育カウンセリング研究所では、東京文理学院の生徒に向けて『相談室だよりあおぞら』を発行しています。今回のテーマは「ストレスへの対処法を学ぼう」です。

【相談室だよりあおぞら No.5】

後期が始まり、今年度の学校生活も後半に入りました。文化祭に向けた準備や3年生は進路活動などもあり忙しくなりますね。忙しくなってくると、どうしても避けられないのがストレスの増加。そこで今回は、コーピングと呼ばれるストレスへの対処法についてお話ししたいと思います。

ストレスへの対処法を学ぼう

コーピングは問題焦点型(もんだいしょうてんがた)情動焦点型(じょうどうしょうてんがた)の2種類に分けられ、ストレスへの対処の仕方がそれぞれ異なります。コーピングで最も大切なのは、自分が感じているストレスにまずは気づくこと。イライラに気づけばこそ、ストレスを放置せずに適切に対処できますよね。

  • 問題焦点型コーピング

ストレスの原因となる問題を直接解決しようという試みです。

例1)部屋が散らかっていることを親に注意されるたびにイライラしてしまうといった場合、部屋を掃除してストレス(イライラ)の原因そのものを解消する。

例2)テストに不安を感じている場合、テスト勉強をすることで不安(ストレス)の軽減を図る。『とりあえずやってみる』という姿勢は問題焦点型のアプローチになります。

  • 情動焦点型コーピング

気持ちや感情に目を向け、自分が感じているストレスを緩和することが目的です。

例1)友達や先生など、親身になってくれる人に相談して気持ちを整理する。

  • 身近な人に言いにくいことであれば、相談室を利用してみて下さい。

例2)映画を観たりカラオケに行ったりするなど、好きなことをしてストレスを発散する。

  • 嫌なことを考えないで済む、楽しい時間を持つことは大切です。

 

〈まとめ〉

ストレスの原因を根本から解決しようとする問題焦点型の方が効果的に思えるかもしれません。しかし、人間関係の問題など、自分が行動を起こすだけでは解決しにくい問題もありますよね。そのように自分の力だけでは解決しにくい場合は、情動型のコーピングスキルが有効になります。状況に応じて、ストレスへの有効な対処方法は変わってくるので、どちらか一方の方法にかたよることなく、バランスの取れたコーピングを心がけましょう!

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