心理学

アサーションで心地よいコミュニケーションを

突然ですが、みなさんは外でご飯を食べていて注文と違う品が出てきたらどうしますか?何も言わずに出てきたものを食べるでしょうか?それとも怒って「なにやってんだ!!」と怒鳴り散らすでしょうか?はたまた冷静に店員さんを呼んで「これは注文と違うので替えてください」と伝えるでしょうか?ほかにもいろいろな対応があるかと思いますが、できれば自分も相手も心地よくなるようにしたいですよね。ではどうすれば良いのでしょうか。

このように、自分も相手も尊重しながら自分の意見を率直に伝えるコミュニケーション方法を「アサーション」と言います。コミュニケーションの方法は「攻撃的(アグレッシブ)」「非主張的(ノン・アサーティブ)」「主張的(アサーティブ)」の大きく3つに分かれます。上記の例でいうと、怒って怒鳴り散らすのが「攻撃的」、何も言わずに出てきたものを食べるのが「非主張的」、冷静に店員さんを呼んで「これは注文と違うので替えてください」と伝えるのが「主張的」です。攻撃的だと相手が傷ついたり、喧嘩になってしまいます。非主張的では自分が我慢することになってしまいますね。一方で主張的だと、自分の意見も伝えつつ、相手を尊重したコミュニケーションになっていると思います。

自分の気持ちを相手に上手に伝えるための第一歩として「I(アイ)メッセージ」という方法があります。相手に伝えるときに「私(僕)は」を主語にするというものです。例えば、違うことを伝えたいときには「私は違うと思う」と伝えたり、早くしてほしいことを伝えたいときには「僕は急いでほしいと思っている」と伝えるなどです。「私(僕)は」を主語にして伝えることで自分がどう思っているのかが明確になってきます。

主張的(アサーティブ)に伝えることもまた1つの選択ですが、「伝えずに、非主張的(ノンアサーティブ)になる」ということもまた1つです。人間には自分の意見を伝える権利がありますが、伝えない権利もあります。必ずしもアサーティブに伝える必要はないのです。ただし、その結果自分の意見とは違う結果になるということは理解しておく必要があります。自分のペースでOK。アサーションを普段の生活に少し取り入れて、周囲と心地よいコミュニケーションが取れると良いですね。

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