もうすぐ1年が終わり、新しい年を迎える準備を始めている頃でしょうか。今月は師走とも呼ばれ、普段は落ち着いているお坊さんも走り回るくらい忙しい時期とされていますね。私も部屋の片付けや整理などに追われています。
最近ふと、ジグソーパズルをやってみたくなり、購入してみました。きっかけは子どもとのカウンセリングでパズルをしていましたが、完成せず終わってしまったこと。何かを完成させたい、完成したあとのパズルの独特な触り心地(境目があるけれども繋がっている感覚)を経験したいと思ったからです。これを機に、パズルの魅力や効果について少し調べてみました。
パズルといっても種類はさまざま。子ども向けから大人向けのもの、アナログからデジタルのものまであります。今回、私がやってみたくなったのはアナログで自分で組み立てるものでした。アナログなパズルの魅力は、自分の指で実際にパズルのピースを触り、回転させながら試行錯誤して完成させられることと、「ぴったりはまる」感覚を体感できることだと思います。実際にパズルをやってみたところ、形や色が同じように見えるピースでも、それぞれ決まった場所にしかぴったりとはまらないことに気が付きました。「ぴったりはまる」「フィットする」と心地いいですよね。もし全てのピースの位置が初めから分かっていてそれを組み立てていくものだとしたら、このような心地よさは感じられないかもしれません。どこにはまるのか分からず、試行錯誤して失敗と成功を繰り返すからこそ、ピースがあるべき場所におさまったときの心地よさや喜びを感じられるのだと思います。
さらに完成したあとのパズルの独特な見た目や触り心地。近くで見るとピースはそれぞれ独立していて境目はあるけれども、繋がっているあの感じもとても魅力的です。ゲシュタルト心理学的に考えてみると、人間は複数のものを1つのまとまったものとして認識したい傾向にあるそうです。そのため、複数のものが1つにまとまっているパズルを見たり触ったりすると心地よさを感じるのかもしれません。
1年を1月から始まり12月で終わる1つの枠組みとして捉えると、12月は最後の月。12月に忙しいと感じるのは、やり残しているものや未完成なものを今月で終わらせたい(完成させたい)と焦る気持ちに駆られているのかも。私はいまこの記事を書いていて、パズルを実際に組み立てることで、ごちゃごちゃした頭の中を整理したい気持ちもあるのかもしれないと思いました。みなさんも慌ただしい毎日から一旦離れて、パズルをして心地よさを感じたり、楽しいことや自分のやりたいことに夢中になってみるのはいかがでしょうか。