心理学

『相談室だよりあおぞら』2023年No.5を発行しました

東京教育カウンセリング研究所では、東京文理学院の生徒に向けて定期的に『相談室だよりあおぞら』を発行しています。
本日発行したNo.5は、「自動思考をキャッチして、人と関わってみよう!」がテーマです。

【相談室だよりあおぞら No.5】

暑い夏が終わり、過ごしやすい日も増えてきました。秋は学校のイベントが多くあり、勉強以外の活動時間も増えるため疲れが出やすい時期です。同級生だけでなく他学年の生徒と関わる時間も多くなるので、いつも以上に気持ちが疲れてしまうかもしれません。今回は人と関わるときに出てきやすい『自動思考』についてお話ししたいと思います。

自動思考をキャッチして、人と関わってみよう!

普段、友達と何気なく話しているときでも、「今、変なことを言ったかも・・・」とふと頭をよぎることがありますよね。頭の中にポンと出てくる考えを『自動思考(考え方のクセ)』と呼びます。自動思考自体は誰しもに起こる現象ですが、その考えに捉われてしまうと気持ちが辛くなることがあります。

今変なこと言っちゃった?

自動思考の種類

白黒思考

全てが完璧な人って、いるのでしょうか?常に100%正しい人なんていませんよね。正しいときもあれば、間違うときもあるのが普通です。しかし「白黒ハッキリさせたい!!」という考えが強いと、ちょっとした発言・行動で、相手のことを極端に判断してしまうときがあります。また、自分の行動・発言に対しても同じように決めつけてしまい、「自分はダメだ・・・」と落ち込んでしまうことにも繋がります。

「挨拶してくれた!」=良い人

「無視された・・・」=悪い人

と極端に決めつけてしまうこと

 

べき(Should)思考

相手・自分に対して、「~すべき」「~であるべきだ」といった理想像をぶつけてしまうことです。自分の中にある考えやルールが強くなり過ぎてしまうと、そうでなかったときに激しく落ち込んでしまったり、イライラし怒りすぎてしまうことに繋がってしまいます。

「友達なのに何で優しくしてくれないんだ!!」

「友達には、全部合わせないといけない・・・」

と極端に思い込んでしまうこと

~ 自分の自動思考を見つけよう ~

思うようにいかなかったことや、後悔したことを紙に書き出してみましょう。そのときに、どのように考えたのかを具体的に思い出すことがポイントです。冷静に思い返すと、「あ~、こういう理由だったのかも」と違う視点に気づくことがあります。

 

自分の考え方のクセに気づくことができれば、同じような場面に出くわしたとき、いつもと違う方法を試すことができます。違う方法を試してみて、どうであったかを振り返ると、少しずつ自動思考が変化していきます。

 

落ち込んでいるときやイライラしているときに自動思考を見つけるのは難しいことです。気持ちが落ち着いたタイミングで出来事の振り返りをするのが良いでしょう。ただ一人で考えるのは大変だったり、気づきにくいこともあります。そのときは相談室で一緒に考えることもできますので、相談室を利用してみてください。

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