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良い面に目を向ける

先日、岡山県に研修に行ってきました。写真は岡山の風景です。ライトアップがとても綺麗でした。

さて、岡山県は桃太郎発祥の地でもあります。桃から生まれた桃太郎が、仲良くなった犬、さる、きじと鬼退治に行くお話が有名ですね。このお話の元となったのが「温羅(うら)伝説」です。

岡山県はかつて、「吉備国(きびのくに)」と呼ばれていました。そこへ「温羅(うら)」という鬼が現れ、製鉄技術を伝える一方で、貢物などを略奪したり、悪さをしていました。そこで当時の朝廷は、桃太郎のモデルでもある「吉備津彦(きびつひこ)」に温羅を倒してくるよう命じます。戦いの末、吉備津彦は温羅を倒し、最終的には吉備津(きびつ)神社のお釜の下に埋めました。

しかし、温羅の唸り声は13年間鳴り止みませんでした。吉備津彦が困り果てていると、夢に温羅が出てきて「このお釜で米を炊き、神の供物とすれば、これまでの悪事を反省して、世を占う存在となろう」と言いました。そのようにすると唸り声は止み、釜を鳴らせて世の吉凶を占ったそうです(諸説あります)。その後、温羅は「米神(こめかみ)」という神様として祀られるようになりました。温羅が伝えた製鉄技術のおかげで、農業が発展したからです。ここでは驚いたことに、温羅の悪いところではなく、良いところに焦点をあてていました。

人から嫌なことをされると、その人の悪い面ばかりが目に入ってしまいます。しかし、そんなときこそ、その人の良い面を探してみてください。そして周りの人に伝えてみたり、その人自身に伝えたりして、褒めるのも良いでしょう。すると、自身の良い感情やその人の良い行動が、周りの人にも広がっていくと思います。

ある小学校では先生たちが、問題行動をしている生徒に注意するのではなく、周りで良い行動をしている生徒を褒めていました。そうすることでクラス内で起こった良い面を、周囲に間接的に伝えているのです。するとそれが周りに伝わり、自然と問題行動が減っていきました。私はそれを見て、良い面を見つけたり、それを伝えたりするのは大切なことだと感じました。私も周りの人の良い面を見つけて、それを積極的に伝えていきたいと思います。

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