心理学

2024年度『相談室だよりあおぞら』No.7を発行しました

東京教育カウンセリング研究所では、東京文理学院の生徒に向けて定期的に『相談室だよりあおぞら』を発行しています。
本日発行したNo.7は、「フロー体験のすすめ!」がテーマです。

【相談室だよりあおぞら No.7】

新年明けましておめでとうございます。新しい年を迎え、何かを始めてみようという人もいるのではないでしょうか。“まずはやってみる”という一歩が大切ですね!また、継続できるようなモチベーションの維持も重要になってくるでしょう。今回はモチベーションについてお話ししたいと思います。

 

フロー体験のすすめ!

モチベーションには、「外発的モチベーション」と「内発的モチベーション」と言われる2種類のモチベーションがあります。

外発的モチベーション・・・外的報酬(金銭、賞賛、評価など)あるいは罰や強制のように、自分以外の他者など外部からもたらされるものによって生じたり、強くなったり弱くなったりする。

内発的モチベーション・・・内的報酬(達成感、有能感、活動自体の楽しみなど)によって生じたり、強くなったり弱くなったりする。

  • 内発的モチベーションは、より意欲的になり、行動の維持や高いパフォーマンスや創造性に結びつくと考えられています。
  • 内発的モチベーションの究極といわれるのが、 フロー体験(没頭)  といわれるものです。

フロー体験とは?

スポーツや音楽の演奏、読書や絵を描く、造形などの創作活動の場面で、その活動が楽しく、のめりこんで、時間の経過も忘れてしまうという経験はありませんか。このような体験を「フロー(Flow)」といい、「意識の淀みない流れ」という意味で使われます。「フロー」とは、自分のエネルギーが、取り組んでいる対象にすべて注がれている状態であり、スポーツの場面では「ゾーンに入る」という表現もされます。

フロー体験のポイント

・明確な目標がある

・活動が楽しく、一向に苦にならない

・達成できる見通しのある課題に取り組んでいる

・フィードバックがある

・集中できている

・自分の行為をコントロールできている感覚がある

・時間に対する感覚が変わる(一瞬が長く感じたり、長時間が短く感じたり)

例えば ・・・ 手芸が好きな人が「編み物」をしているところを想像してみてください。作りたいものが決まっていて、難易度は少し頑張ればできそうなレベル、進み具合はすぐに分かる、編み物自体が好きなので苦にならない、針と指を動かして糸を編んでいくという感覚がある、集中していて、あっという間に時間が過ぎるという状況でしょうか。

小さい頃に夢中になったもの、遊びもフロー体験といえるでしょう。フロー体験の間は不快なことを忘れることができるので、幸福感が高まり、不安の軽減にも効果があります。ポイントは自分から選んでやっていること。
ぜひ、「楽しくてしょうがない!」を見つけ、フロー体験をしてみてください!

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