少しずつ暖かくなり、眠気を誘うような時間も増えてきましたね。勉強も仕事も何だか手につかない…。今やらないといけないことから注意が逸れてしまい、ふと違うことを考えてしまう瞬間ってありますよね。
本を読んでいるのに、ふと昨日のことを考えたり、そこから昔のことを思い出したりと、目の前のことに集中できなくなる現象を『マインドワンダリング(心の迷走)』と呼びます。集中できないことで、無駄な時間と思われることも多いです。ただ、マインドワンダリングの後ろ側には、気になることがあったり、不安なことがあったりするものの、それを真正面から考えると、頭も心も疲れてしまう状況にあると考えられます。特に近年は、スマホの影響もあり、様々な情報がすぐに入ってくるため、頭は情報処理のために常に活動している状態にあることもマインドワンダリングになる一因だそうです。
しかし、必ずしもマインドワンダリングが悪い状態とはいえません。勉強している最中に、いったん席から離れて外の空気を吸いに行ったり、散歩に行ったりすると、急に解決策がひらめくことがあります。目の前のことに頭を使っている時に、そこから一度離れることを『あたため期』と言い、そして離れたことで何かひらめくことを『孵化効果』と呼びます。思うようにいかない時には、すぐに解決しようとはせず、置いておくことも大事な時間と考えられます。ただ、必ずしも一人で抱え込めばいいわけではなく、誰かに話すことで頭が整理されたり、心が軽くなったりすることもあります。一旦置いておいて、やはり解決の糸口が見つからなければ、思い切って話してみることも大切です。
かくいう私も、物事に集中できない時には思い切って違うことをやり、意識的に気分転換をするようにしています。気持ちがピシッと戻る時もあれば、戻らずにだらけてしまうこともありますが…。思い返してみると、私が頭と心が一番整理される時間は、自宅に帰るまでの歩いている時間です。そして家に着いた瞬間、一気にオフモードになる気がしています。