暦の上では春になり、寒さの中にも春を感じていたところ、関東にも雪が降りました。当日は選挙があり、私はまだ雪の降る午前中にでかけました。久しぶりに雪道を歩きましたが、転ばないように歩くためどうしても背中が丸くなり下の方を見てしまいます。
選挙を終わらせ会場の外へ出てふと見上げると、黄色い花が咲く木にも雪が降り積もっていました。寒いながらも良い香りがします。ロウバイです。会場は近所の小学校で子どもたちも通っており馴染みのある場所でしたが、ロウバイの木があることをこのとき初めて知りました。
ロウバイは、梅が咲く前のまだ寒いときに咲く、良い香りの黄色い花です。花の見た目が蝋を塗ったようにつるっとしているためにロウバイというそうです。ロウバイの香りがどこからともなくしてくると、もう少しで暖かな春がやってくるのだなとワクワクしてきます。この日、雪が降ってなおかつ選挙があったからこそ発見できたものでした。学校のロウバイには、気が付かなかったけれど何十年もこの時期になると花を咲かせて香りを放ってきていたはずです。実は学校の近所に立派なロウバイのある庭があり、そのお宅の庭を見て「今年もロウバイの季節になったのだな」と感じていましたが、学校のロウバイも咲いていたのです。今年気づけてよかった。自分の中のお気に入りの木が増えました。
近くにあっても、気が付かないことはよくあることです。いつもと違う道を歩いてみたり、耳を済ませたりしながら散歩してみると、小さい発見があり楽しいものです。そういうものが日々の少し疲れた心を、少しだけ癒してくれる材料になりそうです。
雪が積もった木々たちも、枯れることなく春を予感しています。暖かくなったら何をしようかと雪で静かな空気の中でゆっくりと考えた一日でした。