不登校

予防としてできること

悩みや問題を抱えるお子さんの保護者とカウンセリングをしているときに、時々「不登校恋愛論」という私の持論をお話しすることがあります。割とウケがいいのでここでのネタとして載せてみます。
お子さんに、学習の遅れや、学校生活での何かしらの不適応がみられているときに「学校に行けなくなるようだったら、その時に対応を考えます。今は行けているし、支援などは必要ありません」と仰る方とお会いすることがあります。
でも、対応を考えるのは本当にそのタイミングでいいのでしょうか。
これが、カップルの恋愛だとしたらどうでしょう。
二人の間にうまく行かないことがあって、片方は悩みを抱えながら、うまく付き合おうともがいている。もう片方は何も手を打とうとせず、歩み寄らない。
うまく付き合おうと必死に手を尽くしていた片方の人が「もう限界。頑張ったけど私たちうまくいかない。別れよう」と諦めた段階で、相手から「これからはあなただけに無理をさせはしない。別れずに、うまく付き合っていく方法を考えよう」と提案されたところで、もう一度やり直そうと思えるでしょうか?
恋愛関係でも、子どもと学校との関係でも同じではないかと思うのです。付き合いがあるうちはうまくやろうと努力できますが、別れを決意した後で立て直すのには相当なエネルギーや努力、時間が必要となります。
スクールカウンセリングで、すでに不登校状態になっているケースの相談ももちろん行なっていますが、それよりも「不登校の予防」に目を向けると、まだまだやれることがあるのではないかと思います。
限界を迎えてからの「さあ、どうしよう」よりも、今からできる有効で健康的なサポートとは…。ぜひ、そんなことも話し合っていきましょう。

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